シミやシワなどもそうですが、見た目年齢を上げやすいものとして「顔のたるみ」があります。個人差はあるものの、10歳は老けて見えてしまう「顔のたるみ」について、原因や解消法をご紹介します
顔のたるみの原因(1)肌弾力の低下
肌の弾力が低下すると、顔のたるみの原因になります。私たちの肌の真皮層には、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどの成分があります。肌の弾力は、これらの成分が真皮層に適切な構造で十分に存在することで保たれています。しかし、肌の弾力(ハリ)は以下のようなことで失われてしまいます。
紫外線
紫外線、特にUVAは真皮層にまで届き、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを作り出す「繊維芽細胞」という細胞にダメージを与えます。線維芽細胞がダメージを受けると、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの生成量が減ってしまうだけではなく、これらを分解する酵素が過剰に分泌され、肌の弾力が失われます。
生活習慣
繊維芽細胞がコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を生成するには、たんぱく質やビタミンCをはじめ、様々な栄養素が必要です。食生活のバランスが悪いと、線維芽細胞に十分な栄養がいきわたらず、肌のハリが失われます。また、「お肌は夜作られる」と言われるくらい、睡眠は肌にとって重要です。当然ながら、睡眠不足も肌のたるみの原因となります。
乾燥
角質層の水分保持力が低下した状態、つまり肌が乾燥した状態になると、真皮層の水分を十分に保つことができなくなり、真皮層の負担となります。
加齢
赤ちゃんの肌にハリがあり、瑞々しいのは、真皮層にコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が多いからです。40代になると、ヒアルロン酸は、赤ちゃんの真皮のヒアルロン酸量の約半分程度になってしまいます。
顔のたるみの原因(2)表情筋・深層筋の衰え
顔には「表情筋」と「深層筋」と呼ばれる2種類の筋肉があります。表情筋は、文字通り表情を作る筋肉で、皮膚のすぐ下にあります。一方、深層筋は、骨に付いている筋肉で、表情筋の下で表情筋を支えています。また、深層筋はポンプのように血液を顔全体に送り届ける役割をしています。
表情筋が衰えると、その上にある脂肪や皮膚を支えられなくなってしまいます。深層筋が衰えると、表情筋が支えられなくなったり、肌に栄養がいきわたらなくなります。そのため、表情筋と深層筋の衰えはたるみの原因となるのです。
顔のたるみの原因(3)猫背・姿勢の悪さ
顔の筋肉は頭や首と繋がっています。猫背で顔を突き出すような悪い姿勢は、首の後ろ側が縮み、首の前部分が伸びるため、頬が下方向に引っ張られてしまいます。近年は、20代でたるみやほうれい線に悩む人が増えていると言いますが、その原因の1つが長時間のデスクワーク。上述の通り、悪い姿勢を長時間続けると、顔の筋肉が引っ張られ、たるみの原因となります。
顔のたるみの解消法
以上のように、一言で「たるみ」と言っても原因はさまざま。また、多くの人は、たるみの原因は1つではなく、複数の原因が複合的に絡み合って、顔のたるみを引き起こしています。たるみを予防・解消するためには、以下のようなことが効果的です。
- 紫外線対策をしっかりと行う
- バランスの良い食事を摂る
- 良質な睡眠
- 保湿
- 顔の表情筋、深層筋を鍛える
- 正しい姿勢を保つ
- フェイスマッサージや頭皮のマッサージ
たるみに限らず、美肌を保つ上で重要な食事や睡眠、紫外線対策をしっかり行うと同時に、たるみ対策のマッサージなどのケアを追加していくことで、たるみを予防・改善することができます。
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